売上を伸ばすことより、大切にしたいこと 米粉とお米のシフォンケーキ開業支援konayuki

粉雪シフォンの日常

年の終わりに、少し立ち止まって考えたこと

― konayukiが大切にしている「売り方」の話 ―

今年も、気づけば残りわずかになりましたね。

プロモーションもひと段落つき
いつもより少し時間の流れがゆっくりに感じられて、
自然と、この一年のことを振り返る時間が増えてきます。

この一年、
私はどんな気持ちを大切にして仕事をしてきただろう、と。


売上がどうだったか。
どれくらい広がったか。
どれくらい名前を知ってもらえたか。

事業をしていれば、
数字を見ることは避けて通れません。
私も、数字から目を背けたいわけではありません。

でも今年は、
それ以上に心に残っていることがありました。

「どんな気持ちで、この仕事をしてきたのか」
「どんな姿勢で、シフォンを届けてきたのか」

そんなことを、
少し丁寧に振り返っていたのです。


そして、改めてはっきりと感じたことがあります。

konayukiに集まってくださる方たちは、
「たくさん売ること」よりも、


「どんな想いで届けるか」

を、とても大切にしている。

これは、
説明会やセッション、
日々のやりとりの中で、何度も感じてきたことです。

私のところに来てくださる方の多くは、

どうやったら早く稼げるか
どうやったら一気に広げられるか

そういうことよりも、

この仕事を、無理なく続けられるだろうか
自分の暮らしや体力に合っているだろうか
ちゃんと胸を張って、人に渡せるものだろうか

そんな問いを、抱えている方たちでした。


正直に言うと、
私がご一緒したいのは、

とにかく数を売りたい人
どんな手を使ってでも稼ぎたい人

ではありません。

konayukiのシフォンを通して、

守られたブランドで胸を張って、販売したい 
人の体や暮らしに、きちんと向き合いたい
無理のないペースで、長く続く仕事にしたい

そう考えている方と、歩いていきたいと思っています。


ここまで続けてきて、
年々、はっきりしてきたことがあります。

それは、
「売れること」と
「納得して売れること」は、まったく違う、ということ。

一時的に売上が立つことよりも、
もっと大切なのは、

「私は、これを届けています」
と、静かに胸を張れるかどうか。

誰に向けて。
どんな想いで。
どんな形で。

そこが揺らいでしまうと、
どんなに一時的にうまくいっても、
仕事は、どこかで苦しくなってしまいます。


konayukiが大切にしているのは、
レシピや技術だけではありません。

素材をどう選ぶのか。
工程に、どう向き合うのか。
価格を、どう考えるのか。
自分の暮らしと、どう折り合いをつけるのか。

その一つひとつに、
これまで積み重ねてきた考え方があります。

だからこそ、

「売れるなら、本物でなくてもいい」

そういった考え方とは、
最初から同じ道を歩めませんでした。

私にとって、
konayukiの名前は、
使い捨てるものではありません。

時間をかけて、
人と一緒に育てていくものだと考えています。


正直に言えば、
このやり方は近道ではありません。 

実は、今季最後のプロモーションでは、
「共創型スイーツビジネス」

という新しい形に、
本当に多くの方が関心を寄せてくださいました。

セミナーには、
これまでにないほど多くの方が参加してくださり、

「この仕組みに共感しました」
「自分も、パートナーとして関わりたいです」

そんな言葉を、たくさんいただきました。

それは、とてもありがたく、
同時に、身の引き締まる思いでもありました。


なぜなら、この形は、
決して簡単に叶うものではないからです。
本物の技術取得には、時間もお金もかかります。

金銭的な覚悟。
元祖のもとで、正々堂々と名乗る覚悟。
嘘やごまかしのない未来を選ぶ覚悟。

申し込みに至るまでには、
並大抵ではない決断が必要です。

今回の取り組みは、
私にとっても、前代未聞の挑戦でした。

konayukiを、
単なる教室ではなく、
一つのブランドとして育てていくこと。

唯一無二の商品ラインナップを、
日本中の健康志向の方へ、
きちんとした形で届けていくこと。

結果として、
人数は多くありません。

でも私は、
それでいいと思っています。

数を追うより、
本質を大切にする事業をしたい。


その想いは、今とてもはっきりしています。


konayukiのノウハウを使って、
理念とは違う売り方が広がっていくことを、
私は望んでいません。

だからこそ、
一緒に進む方は少人数でいい。

同じ方向を向ける人と、
同じ価値観を大切にしながら、
ゆっくりでも、確実に育てていきたい。


年の終わりに、
そんな決意を、あらためて胸に刻みました。

来年は、
また新しい世代の仲間とともに、
この想いを次へとつないでいきます。

焦らず。
比べず。
それぞれの暮らしと体力に合った歩幅で。

konayukiという名前を、
誇りをもって名乗れる仕事として、
時間をかけて育てていく一年にしたい。

少し落ち着いた、今日の午後。
そんなことを思いながら、
今年の終わりを迎えています。

まだ年末に向けて、
整理しなければならないことは山積みです。

けれど、この「整理」は、
ただ片づけるためのものではなく、
次に向かって、
さらに一歩進むための大切な作業だと感じています。

このまま何となく年を越すのではなく、
一度立ち止まり、整える時間を持つこと。

家の中を少しずつ断捨離しながら、
同時に、頭の中も静かに整理していく。

不思議と、
物が減るたびに、
考えも、気持ちも、軽くなっていきます。

来年に向けて、
何を残し、何を手放すのか。

そんなことを考えながら、
ゆっくりと、でも確実に、
次の準備を進めています。