【私も、人生の後半に「夢中になれるもの」がほしかった】
高知県の小さな町・都農町葉山村出身の橋本久美さん。
お仕事をしながら「粉雪シフォン」に通う日々は、まさに挑戦の連続でした。
「私、多分いちばんの出来損ないやったと思うんです。
みんなについていけるかなって思いながら、自分なりに一生懸命練習しました。」
仕事に家事に追われる毎日。
そんな中でも、シフォンケーキ作りに『夢中になれた時間』が久美さんを変えていきました。
【この年になって「夢中になれること」が見つからない】
40代、50代になると、
「私の人生、もう落ち着くだけかな…」
そう感じること、ありませんか?
でも久美さんは言います。
「この年になって、熱中できたことがあったのはすごく刺激でした。
成功したら嬉しくて、上手くできたら子どものころに戻ったみたいで。」
ほんの小さな成功が、自信につながる。
「できた!」という喜びが、心の中に火をつけてくれるのです。
【不器用でも、できるようになる喜び】
「私、本当に不器用なんです。けど、言われた通りにやったら、
『あ、本当にできた!』って。
そんな瞬間がすごく嬉しかったです。」
粉雪シフォンのレッスンでは、
どんなに不器用でも、『できた喜び』を一人ひとりが味わえるよう、
丁寧に、寄り添いながら教えてくれます。
久美さんも、はじめは緊張していたけれど、
「先生に言われた通りやってみたら、本当にふわふわのシフォンが焼けた」と笑顔で話します。
【自分らしい夢を描ける環境】
粉雪シフォンでは、ただ作り方を学ぶだけでなく、
「自分の夢を形にしていく」サポートもしています。
久美さんが語る『きっかけ』もそこにありました。
「地域の活動センターが建つんです。来年か再来年には。
そこにシフォンを置けたらいいなって思って。」
お米や地元の野菜を使ったシフォン。
「油も使ってないし、体にやさしい。
もし私がお客さんやったら買いたいなって思うんです。」
久美さんのシフォンは、『地元愛』が詰まった優しい味。
地域の人たちに安心して食べてもらえるものを目指しています。
【第二の人生は、地元から花を咲かせよう】
「田舎だから、お客さん来るかな?って不安もあります。
でも老後の楽しみにしてもええかなって思うんです。」
夢は大きくなくてもいい。
身近な場所から、誰かを笑顔にできること。
それが「第二の人生」を豊かにしてくれます。
久美さんの夢は、55歳までに活動センターにシフォンを並べること。
その姿を想像するだけで、胸があたたかくなります。
【『何か』を始めたいあなたへ】
もしあなたも今、
「何か新しいことを始めたいけど、自信がない」
「不器用だから、私には無理かも」
そう思っているなら、久美さんの言葉を思い出してください。
「この年でできること、まだあるんやなって思いました。
こんな私でも、できるってわかったんです。」
年齢なんて関係ありません。
やりたい気持ちがあるなら、そこから人生は動き出します。
【まずは一歩、踏み出してみよう】
粉雪シフォンの生徒さんたちは、みんな最初は不安でした。
でも、焼き上がったシフォンを食べた瞬間、
「自分にもできる!」と心が変わっていきます。
「シフォンとかロールケーキをみんなで食べてもらったら、
“これ売れるで!”って言われて、
今までそんなに褒められたことなかったから、すごい嬉しかった。」
小さな成功の積み重ねが、自信を作る。
久美さんは今日も、笑顔でこう話してくれました。
「55歳までにシフォンを活動センターに置くぞ。
そして、みんなに買ってもらうぞ!」
【夢は、いつからでも育てられる】
久美さんの物語は、
「年齢を理由にあきらめない」すべての人へのメッセージです。
不器用でもいい。ゆっくりでもいい。
あなたにも、まだまだできることがある。
シフォンケーキのように、ふわっとやさしく、
人生をもう一度ふくらませていきましょう。


