魂の抜けたシフォンは、もう作らない 守りながら広げるkonayukiの生き方

粉雪シフォンの日常

みなさんこんにちは。
米粉とお米のシフォンケーキショップ開業支援を行っています
konayukiシフォンマイスターの直子です。

前回は、私がシフォンケーキ作りに没頭し始めてから自分の生き方を取り戻した、というお話をしました。
今日は、その続きをお話ししますね。


偶然じゃない。心を震わせる「ふわじゅわ」を追い続けて

私のシフォンケーキを見た人は、きっと最初は

「どこにでもあるケーキ」

と思うでしょう。
でも、ひと口食べた瞬間に、みんなが少し目を丸くするんです。
「えっ、なにこれ?」って。

その瞬間が、私にとってたまらないご褒美です。

でもこの食感は、偶然なんかじゃありません。
何百回、何千回も試作して、夜が明けるまでオーブンの前に立って、やっとたどり着いた味。
温度を変え、粉を変え、水分を変え、失敗してはノートをめくる。
眠れない夜を、何度越えたかわかりません。

だから私にとってこのレシピは、このレシピは、ただの配合ではなく、ここまで積み重ねてきた私の時間と経験そのものなんです。

シフォンづくりを通して、少しずつ

「自分を信じ直す」

という感覚を取り戻していった。
そして、その味が誰かの人生を支える小さなきっかけになれたら
そんな想いで、私はずっと教室を続けてきました。


広げたい。ただその想いだけで走っていた

最初の頃の私は、とにかく、私の中で育まれた新触感

「この、まだどこにも無い、日本初! konayukiシフォンを広げたい」

という気持ちしかありませんでした。

こんなに人の心を動かすものなんだから、きっと自然に広がっていくはず。
そんな風に信じていたんです。

だから、生徒さんにもレシピもノウハウも全部オープンに惜しみなくお伝えしてきました。
当時の受講料は今よりずっと安くて、時間も手間も惜しまなかった。
まるで、自分の分身を育てているような感覚でしたからね。

でも、年月が経つうちに気づきます。
「このやり方では、私の想いは続かないんだな。。」と。


教えた先に待っていた「喪失感」

生徒さんたちは、やがて自分の道を歩き始めます。
本来なら、それは嬉しいこと。

もちろん最初は

「よかったね私も嬉しいです

と心から拍手していました。
でも、何度も何度もその経験を積むごとに・・

次第に、胸の奥に小さな痛みが残るようになっていきました。

レッスンの終盤になると、なんとなく分かるんです。
「あ、この人はもう自分の世界へ進むんだな」と。
そしてその直感は、ほとんど外れませんでした。

「これからkonayukiシフォンを広めます」

って笑顔で出発したはずなのに、
気づけば、その人は記憶の中にしかいない存在になっていた。

私のことを徐々に、「かつての先生」としてではなく、
「気になる存在」として見るような距離感になってしまう。

konayukiシフォンの名も、共に過ごした時間も、
まるで最初からなかったかのように消えていく。

そのたびに、心にぽっかりと穴があきました。
それでもまた、

「今度こそ誰かと続けられるかもしれない」

と信じて、新しい募集をかけ続けた。
けれど、結果はいつも同じ。

「またか」

全力を注いでも、報われない夜が続きました。
身体も心も、どこか空っぽになっていくのを感じながら。


当初は、自分自身が皆さんとの距離を深めようとしていなかった

今、冷静に振り返ると、誰が悪かったわけでもありません。
みんな、自分の人生を懸命に生きていただけ。

でも、悪かったのは私の方でした。
想いをつなぐ関係性を作ることが出来てなかったんです。

どんなに熱を込めて伝えても、

「一緒に生きよう!」

っていう気持ちを伝えることを諦めて、

「じゃあ新しいレシピがあるよ」

「開業のノウハウはこれだよ!」

と、形だけを与えようとしていたと思います。
形だけが残って、中身が抜け落ちてしまう。

その時、はっきりと気づきました。
守りたいのは、レシピじゃなく「心のつながり」なんだと。


守るのは味やレシピではなく、「なぜこの味になったのか」

味や形は、真似しようと思えば簡単にできます。
でも

「なぜその形になったのか」。
そこに込めた想いを語れる人がいなければ、
時間とともに魂は消えていきます。

私が恐れていたのは、まさにそれでした。

心の通っていないkonayukiシフォンが世に出てしまうこと。
それだけは、どうしても避けたかった。

だから私は決めたんです。

広げるために守る。
残すために広げる。

この順番を変えることこそが、
konayukiが次の時代へ続いていく唯一の道だと。


「守る」は、囲い込むことじゃない

守ると聞くと、
「縛られる」「制限される」と感じる人もいるかもしれません。

でも私のいう[守る]は、まったく違います。

それは、理念と品質、そして敬意の形を整えること。
想いを丁寧に扱い、正しく受け継いでもらうための器を作ること。

それが、私にとっての「守る」です。


こうして生まれた「パートナー制度」

これは、私が心を込めてつくった講座です。
だからこそ、想いを理解し、丁寧に受け取ってくださる方と、これからの未来をつくりたいと思っています。

これからのkonayukiは、レシピを教えるためだけの仕組みではありません。
私が積み重ねてきた研究、失敗、再挑戦のすべて。
そこにある想いを丸ごと受け取り、
それぞれの人生と重ねながら広げていく仕組みです。

敬意を持ち合ったメンバー同士が

想いを共感し合い、応援し、応援しあえる仲間を育てたい。


それを実現するためにたどり着いた制度が、パートナー制度です。


想いが巡る場所に

konayukiでは、先輩パートナーが新しい仲間を励まし、困っている後輩に手を差し伸べる。
その仲間がまた次の人へ想いを渡していく。

そんな心の通った組織にしていくと決めました!

「自分のことで精いっぱい、自分だけうまくいけばいい」

「横つながりを応援する気持ちはない」

ではなく、


感謝と成長がめぐる「やさしい循環」の世界をつくりたい。

それが私の願いであり、konayukiの目指す理想の未来の形です。


魂の抜けたシフォンは、もう作らない

私はもう、心の通わないシフォンを増やしたくありません。

形が似ていても、想いが共通していなければ、それはkonayukiではない。


私が守りたかったのは、レシピでも技術でもなく、生き方です。

誠実に生きること。


支えてくれた人への敬意を忘れず、
感謝を形に変えていくこと。

それが、konayukiの根っこなんです。


konayukiという「生き方」

だから私は、もう「広げるだけ」の仕事はしません。
守りながら広げる。
想いを分かち合える人とだけ、進んでいく。

その先に、きっと未来がある。
誰かが私のように、自分を取り戻すきっかけを見つけ、
また次の誰かの光になってくれるように。

それが、私の使命であり
konayukiという生き方です

この想いをかたちにした新しいビジネスが

守られながら自由に輝く、

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