募集期間を終え、入校手続きもひと段落しましたので、ようやくここでご報告させていただきます。
九月の募集が無事に終了しました。
今回も申込期限までに、予想以上の数の方が集まってくださり、目標を達成できたことを心から嬉しく思っています。

何より感動したのは、来てくださった方々が、まさに私が出会いたいと願っていた方々だったということです。
フォームを開くたびに、胸の中で小さな花火がぱっと弾けるようでした。どの言葉にも、暮らしや人を思うやさしさがあふれていました。

健康を願う声
「グルテンフリーで油を使わないのに、こんなに美しいケーキに感動しました」
「病気やアレルギーを持つ人にも安心して食べてもらいたい」
「胃がんを経験した父や小さな子どもに優しいお菓子を届けたい」

体にやさしいお菓子を探してきた方がとても多く、粉雪シフォンの原点がきちんと届いているのだと確信しました。
第二の人生のはじまりに
「子育ても介護も一段落。これからは自分の時間を大切にしたい」
「好きなことに没頭し、人の笑顔に役立てたい」
静かで強い決意が言葉に表れていました。お菓子は人生を豊かにする一歩でもあるのだと改めて感じます。
仕事や開業への挑戦
「庭に工房をつくりたい」
「シェアキッチンから少しずつ始めたい」
「委託販売やマルシェに挑戦したい」
目標の形は人それぞれですが、共通しているのは「作った先に、誰かのよろこびを見据えている」ことでした。

粉雪は
「作れるようになって終わり」
ではなく、開業研修まで含めて伴走する仕組みを整えています。
だからこそ、「仕事にしたい」という声が自然に集まるのだと思います。
地域とつながる想い
「高知の柚子や生姜を使って糖質オフのお菓子を」
「文旦や地元のお米で唯一無二のケーキを」

お菓子は土地と文化を映す鏡でもあります。地域の素材と重ね合わせることで、暮らしに彩りが広がっていきます。
不安や迷いも、自然なこと
費用のこと、家族の同意、賃貸での工房の難しさ。
「本当にできるのか」という不安は、誰もが持つものです。
けれど大丈夫。迷いは設計に変えられます。
数字にして見えるようにすること。選択肢を並べてみること。今の暮らしに合うサイズから始めること。

その積み重ねこそ、長く続けられる秘訣です。
粉雪シフォンが大切にしていること
見た目はふんわり。でも中にあるのは、温度と水分を読む繊細さと、つくり手の心と向き合う集中力。
だからこそ、シフォン作りは人生の歩みと静かにつながっていきます。
焦らず、でも止まらず。
目の前の一歩をていねいに積み重ねるうちに、道は自然にできていきます。

今回の募集で、あらためて感じました。
粉雪のシフォンのやさしい甘さは、病気やダイエットのために
「仕方なく甘さを控えたもの」ではなく、
口に入れた瞬間にふわっと広がる
「ほっとする喜び」そのものだということ。
また、柚子や生姜、地元で採れたお米など、その土地ならではの素材を使うことは、ただの味付けではなく
「自分のふるさとを胸を張って伝えられる力」に
なるのだということ。
お菓子は、つくる人の誇りや想いを、そのまま背中から押してくれる存在なのだと感じました。
そして、新しい人生の始まりは、自分の手の中にあるということ。

九月、新しい仲間が13名加わります。
ここからは計画を行動に移す段階です。
例えば、自宅での販売が難しい方は、地域のシェアキッチンを借りたり、パン屋さんやカフェに委託したりする方法もあります。

まずは週に数本からでも焼き始め、近しい方へのお渡しや、マルシェに小さなブースを出すことからスタートできます。
その先に、工房を整えたり、定期販売に広げたりと、一人ひとりの生活に合わせた形で進めていけます。

九月の教室で、お会いできるのを楽しみにしています。
あなたの一歩が、必ず誰かの笑顔へと続いていきますように。