「お菓子を販売するなら、立派な工房を作らないといけない」
そう思っていませんか?
でも、最初にお伝えしておきます。
完璧な工房から始めた人は、一人もいません。
前回は、実際におうちテイクアウトで人気店へ育っている3人のストーリーをご紹介しました。
その最後に、
「うちには、工房にできる場所なんてない」
と思った方もいらっしゃるかもしれない、というお話をしました。
今回は、その答えの回です。
konayukiで学んだ仲間たちが、実際にどのような場所を工房にしているのか。
14人のリアルな実例を、一気にご紹介します。
自宅の一室だけではありません。
リビングの端、和室、倉庫、駐車場のプレハブ、借りた厨房、中古物件。
中には、海外で厨房を借りて販売している方もいます。
見終わる頃には、きっと、
「えっ、そんな形でも始められるの?」
と思っていただけるはずです。
先に結論をお伝えします。
工房には、全国共通の一つの正解があるわけではありません。
地域の決まりを確認し、必要な営業許可を取得して、安全に製造できる環境が整っていれば、それぞれの暮らしに合った形で始めることができます。
- 私の始まりは、庭のおままごとのような厨房でした
- 最初の工事費は、80万円弱でした
- 自分の手で中古物件を改装した、Lily’sCiffonさん
- リビングの中に工房を作った、玄米シフォン工房satoさん
- ピアノ教室と両立する、おとシフォンさん
- 元大工のご主人と工房を作った、maniさん
- リビング横の和室を使った、ももの花シフォンさん
- 家の外へ張り出して厨房を作った、スマイルシフォンさん
- 駐車場にプレハブ厨房を置いた、poccoさん
- 玄関横のワイン倉庫を使った、藤さん
- 自宅カフェからテイクアウトへ変わった、カフェ@ほーむさん
- エステとマルシェ販売を両立する、出雲玄米シフォンケーキさん
- 実家の台所から共同出店へ進んだ、ほのりさん
- 韓国で厨房を借りて販売する、エリーズクッキーさん
- おうち工房からチャレンジショップへ進んだ、米粉deおやつさん
- おうち厨房からカフェ販売へ進んだ、ののスイーツさん
- 賃貸でも始められる、ルパンさんの方法
- おうち工房は、ゴールではなくスタート地点です
- 工事を始める前に、必ず確認すること
- 基準は地域や計画によって変わります
- 完璧な工房から始めた人は、一人もいません
- konayukiの共創型フランチャイズ開業についてご興味のある方へ
私の始まりは、庭のおままごとのような厨房でした
まずは、私自身の話からさせてください。
第1話では、自宅の壁に小さな窓口を作り、おうちテイクアウトを始めた話をしました。
顔とシフォンケーキだけが出てくる、小さな受け渡し窓口です。
ですが、実はあの窓口を作る前にも、長い前史があります。
私の販売デビューは、2014年でした。
庭に設置した、おままごとの台所のような小さな厨房で、パンの販売を始めました。
今のような立派な設備があったわけではありません。
本当に小さな場所からのスタートでした。
2017年頃からは、パン教室を続けながら、近くのお店へパンを置かせていただく委託販売も、ひっそりと2年ほど行いました。
その後、私はパンではなく、シフォンケーキに特化すると決めました。
そして、自宅の勝手口の近くを利用して、自宅内に専用の厨房を作りました。
この厨房を作った最初の目的は、対面のテイクアウト販売ではありませんでした。
全国の方に、konayukiのシフォンケーキの味を知っていただくことです。
こちらで季節の商品を選び、いろいろな味を詰め合わせてお送りする、
「konayukiシフォンのセレクトボックス」
という形で、オンライン販売を始めました。
毎週シフォンケーキを焼き、箱に詰め、県外のお客様へ発送する。
それを繰り返しているうちに、
「食べてみたかったシフォンケーキ」
「なかなか買えないセレクトボックス」
として、少しずつ県外の方にも知られるようになりました。
最初の工事費は、80万円弱でした
自宅内の厨房を作ったとき、工事費は税込みで80万円弱でした。
もちろん、工事費はどのお宅でも同じではありません。
水道や排水の位置。
電気工事がどのくらい必要か。
壁や床をどこまで直すか。
もともとの間取り。
どの設備を新しく購入するか。
こうした条件によって、金額は大きく変わります。
私の場合は、もともとのキッチンのすぐ近くに厨房を作ったことが、大きな味方になりました。
水道や排水を、遠い場所から引いてくる必要がなかったため、水道工事費を10万円ほどに抑えることができたのです。
そして、その約4年後。
自宅全体のリフォームをすることになり、その機会に、テイクアウト用の小さな壁の窓口を作りました。
壁を開けて窓口を作るためにかかった費用は、およそ20万円から30万円ほどだったと記憶しています。
では、あの壁の窓口。
今も毎回、そこからシフォンケーキを渡していると思いますか?
実は現在、ほとんど飾りになっています。
ですが、取り壊してはいません。
庭のおままごとのような厨房から始まり、自宅内厨房を作り、壁の窓口からお客様へシフォンケーキをお渡しするようになった。
その歩みを伝える、konayukiの原点として大切に残しています。
つまり、私の工房も最初から完成していたわけではありません。
庭の小さな厨房。
勝手口近くの自宅内厨房。
そして、壁の受け渡し窓口。
事業と暮らしに合わせて、少しずつ育っていったのです。
工房は、最初から完璧でなくてもいい。
今の暮らしに合った形から始め、必要になったときに育てていけばいいのです。
ここからは、konayukiの仲間たちが作った工房をご紹介します。
自分の手で中古物件を改装した、Lily’sCiffonさん
まずは、Lily’sCiffonさんです。
Lily’sCiffonさんは、中古の物件を格安で借りることができました。
ただ、物件を借りられたからといって、改装にたくさんのお金をかけられる状況ではありませんでした。
そこで選んだのが、業者さんにすべてをお願いするのではなく、自分の手で工房を作る方法です。
完成までにかかった期間は、約3か月。
一度に全部を仕上げたのではありません。
できるところから、コツコツと手を動かし、自分の工房を作り上げていきました。
その工房について、ご本人が話していた言葉があります。
「愛着がありますね」
自分の手で作った場所は、ただ商品を製造するための設備ではありません。
悩みながら壁を整えた時間。
少しずつ形になっていく喜び。
初めて商品を焼いた日の緊張。
そのすべてが詰まった、仕事の相棒になります。
最初にたくさんのお金をかけられないことが、必ずしもハンデになるわけではありません。
工夫した時間が、ほかにはない愛着へ変わることもあります。
リビングの中に工房を作った、玄米シフォン工房satoさん
二人目は、前回もご紹介した玄米シフォン工房さとさんです。
satoさんの工房は、なんとリビングの中にあります。
リビングの端を上手に区切り、製造用の厨房として整えています。
普段過ごしているリビングから、サッと厨房へ入ることができる。
家事の合間にも、お孫さんのお世話の合間にも、一歩移動すれば仕事を始められます。
私は、これをとてもストレスの少ない形だと思っています。
「工房を作る」と聞くと、暮らしから離れた特別な部屋を用意しなければならないと思いがちです。
ですが、生活の真ん中に仕事を置くという答えもあります。
遠い場所へ通勤する必要がない。
家族の様子を感じながら働ける。
自分の暮らしを大きく壊さず、仕事を取り入れられる。
おうちテイクアウトだからこそできる形です。
ピアノ教室と両立する、おとシフォンさん
おとシフォンさんは、自宅の一室を改装して工房を作りました。
普段はピアノの先生として活動しながら、シフォンケーキのテイクアウト販売も行う、二つの仕事を持つスタイルです。
ピアノ教室の生徒さんや保護者の方。
もともと地域でつながりのあった方。
そこから、少しずつシフォンケーキのことも広がっています。
新しい仕事を始めるからといって、それまで続けてきた仕事をすぐに手放す必要はありません。
まずは今の仕事を続けながら、販売日を決めて小さく始める。
お客様や売上が育ってから、働き方を考える。
その順番でもいいのです。
元大工のご主人と工房を作った、maniさん
maniさんのお宅では、元大工のご主人がリフォームに関わってくださいました。
外から見ると、大きなお店のようには見えません。
ですが、自宅の中には、きちんと商品を作れる厨房があります。
そして小さな受け渡し窓を作り、そこからお客様へ商品をお渡しできる形にしました。
家の中へお客様を案内しなくてもいい。
家族の生活空間を見せなくてもいい。
作り手にも、お客様にも負担の少ない開業スタイルです。
おうち工房を作るときには、厨房の中だけでなく、
「お客様がどこから来るのか」
「どこで待っていただくのか」
「商品をどこから渡すのか」
まで考える必要があります。
小さな窓一つでも、家族の暮らしと販売を分ける、大切な役割を果たします。
リビング横の和室を使った、ももの花シフォンさん
ももの花シフォンさんは、リビングの横にあった和室を厨房へ変えました。
和室と聞くと、
「畳の部屋を厨房にできるの?」
と思うかもしれません。
ですが、必要な改装を行い、地域の基準を満たすことで、使っていなかった和室を仕事の場所へ変えられる場合があります。
キッチンからリビングへ。
そして、リビング横の厨房へ。
主婦として毎日動いてきた生活の流れを大きく変えず、仕事を組み込める設計です。
自宅のベランダ側を、お客様への受け渡し場所として使っている例もあります。
工房の場所だけでなく、窓やベランダ、玄関まで含めて考えると、今まで気づかなかった使い方が見えてきます。
家の外へ張り出して厨房を作った、スマイルシフォンさん
スマイルシフォンさんは、家の中に厨房を作れる場所がありませんでした。
そこで、キッチン側から家の外へ張り出すように、独立した厨房スペースを設置しました。
ご本人は、この工房を「青空の厨房」と表現しています。
晴れの日が多い「晴れの国・岡山」にも合った、印象的なコンセプトです。
毎朝、青空の様子から始まる発信も、そのお店らしさにつながっています。
そして窓が開くと、裏表のない明るい笑顔の店主さんが現れる。
工房そのものが、お店の物語の一部になっています。
家の中に空き部屋がないから無理なのではありません。
外へ増設する方法が選べる場合もあります。
もちろん、建物の増築や用途については、工事を始める前に自治体の建築・都市計画担当窓口などへ確認する必要があります。
ですが、
「家の中に場所がない」
だけで、すぐに諦める必要はありません。
駐車場にプレハブ厨房を置いた、poccoさん
大阪府のpoccoさんは、自宅の駐車場にプレハブの厨房を設置しました。
家の中を大きく改装するのではなく、敷地内に製造用の場所を新しく作る形です。
poccoさんは、退職後のライフワークとして、お米のシフォンケーキ作りを始めました。
仕事を退職したあと、
「これから何をして過ごそう」
ではなく、
「これから、自分の好きなことをどう仕事にしよう」
と、新しい生活を始められたのです。
今では地域の小冊子に掲載されるなど、少しずつ地域とのつながりも生まれています。
若い頃に開業しなければ遅い、ということはありません。
子育てが落ち着いてから。
仕事を退職してから。
家族の介護が一段落してから。
人生の次の時間に、小さなお店を持つという選択肢もあります。
玄関横のワイン倉庫を使った、藤さん
前回ご紹介した藤さんは、玄関横にあったワイン倉庫を改装しました。
もともとは、お菓子作りのための場所ではありません。
ですが、玄関に近く、お客様を家の奥まで通す必要がない。
受け渡しの動線を作りやすい。
そうした条件が、おうちテイクアウトの工房に合っていました。
この小さな工房から、1年目に100台を超えるクリスマスケーキを販売。
2年目には、小さなサイズを含めて約250台の注文を受けられました。
工房の広さだけで、売上が決まるわけではありません。
小さな工房でも、予約、お渡し時間、製造日程を整えれば、大きな販売につなげることができます。
自宅カフェからテイクアウトへ変わった、カフェ@ほーむさん
広島県のカフェ@ほーむさんは、もともと自宅のリビングを開放し、自宅カフェをされていました。
お客様に中へ入っていただき、店内で過ごしてもらう形です。
その後、シフォンケーキの商品力を高め、現在はテイクアウトを中心としたお店へ形を変えました。
一度作ったお店の形を、ずっと変えてはいけないわけではありません。
年齢。
家族の暮らし。
体力。
お客様の変化。
自分が大切にしたい時間。
それらに合わせて、お店の形も変えていいのです。
現在は、シフォンケーキを通して人と会い、お客様に喜んでいただくことで、日々の生活が充実していると話されています。
エステとマルシェ販売を両立する、出雲玄米シフォンケーキさん
出雲玄米シフォンケーキさんは、エステの仕事を続けながら、体をいたわるスイーツとして玄米のシフォンケーキを販売しています。
販売の中心は、マルシェです。
自宅で毎週お店を開ける形だけが、おうち工房の使い方ではありません。
許可を取得した厨房で商品を作り、地域のイベントやマルシェへ持っていく。
その方法なら、自宅の場所が分かりにくい方や、自宅へたくさんのお客様を呼ぶことが難しい方でも始められます。
もともとの仕事で大切にしてきた「体を整える」という考え方と、玄米を使ったシフォンケーキ。
二つの仕事に、同じ軸が通っています。
実家の台所から共同出店へ進んだ、ほのりさん
ほのりさんは、ご実家の台所を製造用の厨房として整え、必要な許可を取得しました。
そして、そこで作った商品を、お知り合いの小さなお店で共同販売しています。
自宅や実家に厨房を作ったからといって、必ずそこでお客様へ手渡ししなければならないわけではありません。
作る場所と、販売する場所を分ける方法もあります。
ほのりさんは、自分らしいかわいいキャラクターや世界観も大切にしながら、少しずつファンを増やしています。
大きく始めるのではなく、知っている人とのご縁から、小さく販売を始める。
これも、無理のない開業の形です。
韓国で厨房を借りて販売する、エリーズクッキーさん
驚く事例が、エリーズクッキーさんです。
なんと、韓国で営業許可のある厨房設備を借り、親子で販売されています。
もともとはクッキーを中心に扱っていましたが、現在はお母さんである受講生の方が、米粉のシフォンケーキを週に一度、予約を受けて販売しています。
日本の自宅だけが、おうちテイクアウトの舞台ではありません。
現地の決まりを確認し、使える厨房を借りれば、海外でも販売する方法があります。
シフォンケーキは、国境も越える。
私にとっても、これからの可能性を感じさせてくれる事例です。
おうち工房からチャレンジショップへ進んだ、米粉deおやつさん
米粉deおやつさんは、自宅に厨房を作り、小さな販売から始めました。
すると、その活動を続ける中で、思いがけない次の機会が巡ってきました。
チャレンジショップの店主になったのです。
チャレンジショップとは、商店街や公共施設などの一角を利用して、一定期間、自分のお店を運営できる仕組みです。
いきなり一人で店舗を借りるより、負担を抑えて実店舗の運営を経験できる場合があります。
現在は、自分のお店と同じように、その場所でも活躍されています。
これは、おうち工房がゴールではないことを教えてくれる例です。
自宅で小さく始める。
商品を作る腕を磨く。
お客様との関係を作る。
販売の実績を積む。
その先に、次の扉が開くことがあります。
最初から店舗を持たなくてもいい。
まずは、おうちから始めていいのです。
おうち厨房からカフェ販売へ進んだ、ののスイーツさん
福岡県の、ののスイーツさんもおうち厨房から始めました。
その後、ご縁がつながり、カフェにも商品を置くことになりました。
ご本人は、
「不器用ですが、周りの力を借りながら頑張っています」
と話されています。
ですが、私はそこが大切だと思っています。
何でも一人で上手にできる人だけが、お店を続けられるわけではありません。
できないことを認める。
分からないことを聞く。
得意な人の力を借りる。
そうしながら、自分の得意な商品作りに集中する。
一人で完璧になろうとしないことが、長く続ける力になる場合があります。
賃貸でも始められる、ルパンさんの方法
ここまで読んで、
「でも、うちは賃貸だからリフォームできません」
と思った方もいるかもしれません。
大丈夫です。
自宅に厨房を作らなくても、始める方法があります。
ルパンさんは、営業許可のあるレンタルキッチンや、販売できるカフェスペースなどを活用しています。
いろいろなお店や作り手が入れ替わる場所だからこそ、その中で自分の商品や世界観をどう見せるかが大切になります。
自分らしさを出す、腕の見せどころがある形です。
営業許可を取得した厨房を、時間単位や一日単位で借りられる場所もあります。
皆さんの地域にも、レンタルキッチン、シェアキッチン、チャレンジショップなどがあるかもしれません。
最初から自分の設備を持つ必要はありません。
まずは借りた厨房で始める。
実際に販売して、お客様の反応を見る。
続けられそうだと分かってから、自分の工房を考える。
その順番でも、まったく問題ありません。
おうち工房は、ゴールではなくスタート地点です
今日ご紹介した方たちの中には、おうち工房から始めたあと、次の場所へ進んだ方もいます。
チャレンジショップへ進んだ方。
カフェへ商品を置くようになった方。
マルシェを中心に活動している方。
地域のお店と共同販売している方。
私自身も、庭の小さな厨房から始まり、自宅内厨房を作り、オンライン販売を始め、壁の窓口からのテイクアウトへ進んだんです。
おうち工房を作ることが、最終目的ではありませんからね!。
小さな場所から始めることで、腕が育つし、もっとやりたいと思ったときに広げていけばいいと思っています。
長く続けていくと、お客様が育ちます。
自分自身も努力曾続けるので、販売の経験が育ちます。
自分がどのようなお店を作りたいのかも、少しずつ見えるようになりますね。
そして、実績ができたときに、次の機会が巡ってくることがあります。
工房は、スタート地点でいいのです。
工事を始める前に、必ず確認すること
ここまで読むと、
「私の家でも作れるかもしれない」
と思っていただけたかもしれません。
ですが、実際に壁を壊したり、設備を購入したりする前に、必ず確認してほしいことがあります。
食品を製造して販売するには、製造する商品や販売方法に合った営業許可が必要です。
シフォンケーキなどのお菓子を製造して販売する場合は、一般的に「菓子製造業」の営業許可が関係します。
ただし、自宅で営業ができるかどうかは、食品衛生上の基準だけで決まるとは限りません。
建物の用途。
用途地域。
増築や改装の内容。
賃貸契約や管理規約。
地域ごとの条例。
こうした確認が必要になる場合もあります。
そのため、最初の一歩は、工事業者へ連絡することではありません。
まず、お住まいの自治体にある都市計画や建築を担当する窓口へ相談し、その場所で予定している営業が可能かを確認してください。
担当する課の名前は、自治体によって違います。
「自宅の一部を菓子製造の厨房にして、商品を販売したい」
と伝えれば、必要な窓口を案内してもらえます。
そして、工事を始める前に、予定している厨房の図面を持って、管轄の保健所へ事前相談してください。
厨房が完成してから、
「この設備では許可が取れません」
となると、作り直しに大きなお金がかかってしまいます。
取り掛かる前にまず、必ず相談に行って下さい。
電話では、軽く対応される場合もあるので、何度も足を運んで
「また、あなたね」
と顔も覚えてもらいましょう。
図面を見て相談に乗ってもらう。
必要な設備を確認する。
そのあとで工事を始める。
この順番が大切です。
基準は地域や計画によって変わります
必要な設備や区画は、作る商品、販売方法、自治体の施設基準などによって変わります。
手洗い設備。
洗浄設備。
床や壁の材質。
換気。
照明。
防虫設備。
冷蔵・冷凍設備。
住居部分との区分。
こうした点を確認されます。
私が最初の厨房を作った頃は、今ほど自宅での食品販売が一般的ではありませんでした。
その頃、担当の方から、
「今後、基準が変わる可能性があるので、最初から新しい基準を見越した設備にしておくと、あとで慌てなくて済みますよ」
と助言をいただきました。
そこで、洗浄設備についても、将来の基準変更を考えた形で整えました。
目の前の最低条件だけに合わせるのではなく、長く使える工房にする。
これも、結果として余計な改修費を防ぐことにつながります。
私の場合は、既存のキッチンの隣に厨房を作れたことで、水道工事を比較的安く抑えることができました。
反対に、水回りから遠い部屋へ厨房を作る場合は、給排水工事が大きくなることがあります。
同じ広さの工房でも、
どこに作るのか。
水道がどこにあるのか。
電気容量は足りるのか。
外からの出入り口を作るのか。
こうした条件で、工事費は大きく変わります。
だからこそ、最初から見た目だけで場所を決めず、保健所、自治体の担当窓口、工事業者と相談しながら進めることが大切です。
完璧な工房から始めた人は、一人もいません
今回は、konayukiの仲間たちが作った、さまざまなおうち工房をご紹介しましたのでぜひどうがもごらんになってください。
今回はしっかりと画像をご用意して動画にしています♫
リビングの端。
リビング横の和室。
自宅のベランダ。
家の外へ張り出した青空の厨房。
駐車場に置いたプレハブ。
玄関横のワイン倉庫。
格安で借りた中古物件。
営業許可のあるレンタルキッチン。
実家の台所。
そして、海の向こうの韓国まで。
始めた場所も、かけられた費用も、暮らし方も違います。
ですが、完璧な工房から始めた人は、一人もいません。
私自身も、庭に置いた、おままごとのような小さな厨房からのスタートでした。
皆さん、今ある暮らしの中で、
「私には、どの形ならできるだろう」
と考えてこられました。
そして、無理のない場所から小さく始め、必要に応じて工房や販売方法を育てています。
工房には、一つの正解があるわけではありません。
地域の決まりを守り、安全に商品を作れること。
家族の生活を無理に壊さないこと。
自分が長く続けられる動線であること。
その条件を満たした、あなたの暮らしに合う形が、あなたの正解です。
ですが、実は。
工房が完成しても、まだ足りないものが一つあります。
それは、広い場所でもありません。
高価な設備でもありません。
シフォンケーキを焼く腕でも、レシピでもありません。
必要なのは、
「信頼」
です。
工房ができて、商品を並べたとしても、オープンしたばかりのお店を、お客様はまだ知りません。
どんな人が作っているのか。
本当に安心して買えるのか。
わざわざ足を運ぶ価値があるのか。
お客様は、何を見て、そのお店を信じるのでしょうか。
次回は、
「オープンしたばかりのお店に、なぜお客様が来てくれるのか」
という、おうちテイクアウトで一番大切な「信頼」の話をします。
ぜひ、次回もご覧ください。
YouTubeチャンネルでは、おうちテイクアウトを始め、地域のお客様から愛されるお店へ育てていくために必要な商品、工房、販売、発信、信頼、仕組みについて、全12話でお届けしています。
チャンネル登録をして、続きをお待ちいただけるとうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
konayukiの直子でした。
konayukiの共創型フランチャイズ開業についてご興味のある方へ
ただいま、9月の講座生募集に向けて、セミナー・説明会の開催を予定しています。
「開業なんて、まだ先の話」
という段階の方も大丈夫です。
・自分にもできるのか聞いてみたい
・費用や準備の流れを、ざっくり知りたい
・話を聞いてから考えたい
そんな「まだ迷っている段階」こそ、いちばん相談していただきたいタイミングです。
個別相談では、konayukiの共創型開業の仕組み、開業までの流れ、費用のこと、そして、あなたの今の状況に合わせた進め方を、代表の私が直接お話しします。
無理な勧誘は一切いたしません。
お話しした上で、
「今じゃない」
と感じたら、それもひとつの答えです。
相談は、公式LINEからお申し込みいただけます。
まずはご登録後、
「説明会」
とメッセージをいただけましたら、直子本人から直接ご案内メッセージを送らせていただきます。
⇒ ★


