一般的なフランチャイズでも、ひとり開業でもない。「共創型開業」という道

自宅から始めるシフォンテイクアウト店の育て方

自分のお店を持ってみたい。

でも、商品を作るところから始めて、値段を決めて、写真を撮って、Instagramで知ってもらって、お客様から信頼していただくところまで。

全部を一人でゼロからやるとなると、

「私に、本当にできるのかな」

「いったい何年かかるんだろう」

そんなふうに感じる方もいると思います。

前回は、お客様から選んでいただくために欠かせない「信頼」についてお話ししました。

信頼は、自分一人でゼロから積み上げる道もあります。

もう一つ、すでに育っている商品や技術、信頼を土台にして、自分のお店を始める道もあります。

今回は、その先のお話です。

この12回シリーズの中で、私が一番お伝えしたかった「konayukiの共創型開業」についてお話ししますね。

動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。

ここまで9回、おうちテイクアウトについてお話ししてきました

第1話では、

小麦粉のシフォン、米粉シフォン、そして生米を使ったシフォンへ。

そこから自宅の壁に穴を開けて作った、小さな受け渡し窓口から始まったおうちテイクアウトのお話をしました。

初日の販売では、約100個の個包装シフォン、セレクトボックス1つ6,800円が6箱完売。

16年間、何度も焼きながら、今の粉雪シフォンへと変わってきました。

グルテンフリー・ノンオイルなのに、ふわっとして、口に入れるとじゅわっとほどける。

その「ふわじゅわ食感」がどう生まれたのか。

なぜ小さなおうちテイクアウトでも仕事として成り立つのか。

和室、倉庫、プレハブ、レンタルキッチンなど、どんな場所から始められるのか。

そして、一人で開業するときに、どんなところで止まりやすいのか。

いろいろなお話をしてきました。

ここまで読んでくださった方に、今日はもう一つ知っていただきたいことがあります。

それが、

なぜkonayukiは、一人ひとりが別々に独立していく形ではなく、仲間と一緒に育てていく「共創型開業」という形を選んだのか。

ということです。

始まりは、食べた人の「何これ」でした

私がシフォンケーキを焼き始めたころ、探していたのは「売れる商品」ではありませんでした。

食べた瞬間、

「何これ」

と思ってもらえるものを作りたかったんです。

ふわっとしているのに、口の中でじゅわっとほどける。

米粉なのに重くない。

ノンオイルなのに物足りなくない。

季節の果汁をたっぷり入れても、ちゃんとふくらむ。

「口の中でとろける触感」

その一言を聞きたくて、何百台も焼いてきました。

そして今、konayukiが大切にしているのは、この「何これ」を、人から人へつないでいくことです。

粉雪シフォンを食べた人が驚く。

その人が作れるようになる。

今度は、その人のお客様が「何これ」と驚く。

その驚きが、また次の人へ渡っていく。

私は、そのつながりを全国につくっていきたいと思っています。

レシピそのものを囲う時代ではなくなりました

以前は、

「私が全部教えなければ」

「私がきちんと管理しなければ」

と考えていた時期もありました。

今は、考え方が変わりました。

レシピは紙に書けます。

写真にもできます。

AIに配合を読ませれば、似たものを考えることもできる時代です。

だから今のkonayukiが大切にしているものは、レシピそのものではありません。

大切にしているのは、3つです。

・「何これ」という驚きが、人から人へつながること
・繊細な素材を壊さずに立ち上げる、手の感覚
・作る人と、食べる人の間に生まれる関わり

この3つは、人に渡したから減るものではありません。

人から人へ渡るほど、増えていきます。

繊細なものを、壊さずに一緒に立ち上げる

米粉。

ノンオイル。

季節の果汁。

生のお米。

どれも、組み合わせ方によっては、シフォンをふくらませることを難しくする素材です。

製菓理論の先生から、

「その配合では難しいのでは」

と言われたこともありました。

でも、私はその素材を減らしたり、個性を消したりするのではなく、そのまま生かしたいと思いました。

酸味は、爽やかさへ。

水分は、じゅわっとした余韻へ。

苦みは、香りの深みへ。

何百台も焼きながら、

繊細なものを壊さずに抱き込み、ふんわり立ち上げる。

その感覚を探してきました。

そして今は、お店づくりも同じだと考えています。

人にも、その人にしかない経験があります。

子育てをしてきた人。

長く接客の仕事をしてきた人。

美容や健康に関わってきた人。

介護を経験した人。

地域の農家さんとのつながりを持っている人。

一人ひとり、持っているものが違います。

konayukiの形に、その人を合わせるのではなく、

konayukiの技術を土台に、その人がすでに持っているものまで生かして、お店を育てていく。

これが、今のkonayukiの商品づくりと、お店づくりの考え方です。

「先生、もっと私たちのことも頼って」

第6話でご紹介した、仲間からの一言があります。

「先生、もっと私たちのことも頼って」

本人は「そんなこと言ったっけ?」と言うくらい、何気ない一言だったそうです(笑)

でも、私には、とても大きな言葉でした。

それまで私は、レシピを作ることも、発信することも、判断することも、全部自分がやることが責任だと思っていました。

でも、

「もっと頼って」

と言ってくれる人がいる。

そのとき初めて、

この人たちは、教える相手というだけではなく、一緒にkonayukiを育ててくれる人なんだ。

と思いました。

一人で抱える形から、一緒に育てていく形へ。

今の「共創型」という考え方につながった、大きなきっかけです。

あーやんが、お店に置いた一枚のチラシ

もう一つ、大きな出来事がありました。

第7話でご紹介した、あーやんのお話です。

自分のお店を始めるとき、あーやんは、

「お客様から“konayukiって何ですか?”と聞かれたときに、自分の言葉で答えられるようにしたい」

と話してくれました。

そして、自分のお店にkonayukiを紹介するチラシを置きました。

誰かから言われたからではありません。

粉雪シフォンを食べたお客様から、

「何これ」

と言われたとき、

このシフォンがどうやって生まれてきたのか。

どんな積み重ねがあるのか。

それを自分のお客様へ伝えたいと考えてくれたんです。

その話を仲間に伝えると、

「私たちも、お客様に伝えられるものを作ろう」

という声が自然に上がりました。

そして、

「粉雪シフォンのおいしさの秘密」

という一枚のチラシができました。

「これまでうまく説明できなかったことを、お客様に伝えられそうです」

「明日にでも欲しいです」

「お店の入り口に大きく貼りたいです」

そんな声も届きました。

私は、この出来事の中に、これからのkonayukiの形が見えた気がしました。

本部だけが伝えるのではなく、地域でお客様と接している人自身が、自分の言葉で粉雪シフォンを伝えていく。

そして、そのお店のお客様から生まれた「何これ」が、また次へつながっていく。

これが、私が増やしたかったものなんだと思いました。

一般的なフランチャイズとの違い

ここで少し、「フランチャイズ」という仕組みについてお話しします。

一般的なフランチャイズでは、本部が持っているブランド名や商品、営業方法などを使い、決められた仕組みに沿ってお店を運営します。

コンビニや、大手の飲食チェーンを思い浮かべると分かりやすいですね。

商品や価格、店内の見せ方、接客方法などをそろえることで、どこの店舗へ行っても同じ商品やサービスを受けられます。

お客様にとっては安心です。

開業する人にとっても、すでに作られている仕組みを使えるため、すべてを一から考える必要がありません。

とてもよく考えられた開業方法です。

一方でkonayukiが目指しているのは、全国に同じ形のお店を並べることではありません。

岡山と北海道では、お客様も違います。

住宅地と観光地でも違います。

子育て世代が多い地域もあれば、ご年配の方が多い地域もあります。

だから、お店まで同じ形にする必要はないと考えています。

では、一人で全部作ればいいのでしょうか

反対に、商品も仕組みもブランドも、全部一人でゼロから作る道もあります。

私自身は、その道を歩いてきました。

レシピを考える。

何度も試作する。

商品名を決める。

写真を撮る。

価格を決める。

包装を考える。

Instagramを始める。

ホームページを作る。

公式LINEを整える。

そして、お客様から少しずつ信頼していただく。

今の形になるまで、16年かかりました。

この経験があったからこそ、これからお店を持ちたい人まで、同じ16年を最初から歩く必要はないと思っています。

試作や準備だけで何年も使うのではなく、

その時間を、自分のお客様と出会い、自分のお店を育てるために使える方法があってもいい。

そこから生まれたのが、konayukiの共創型開業です。

konayukiの「共創型開業」とは

共創とは、

共に創る

と書きます。

konayukiには、これまで積み上げてきた土台があります。

ふわじゅわ食感を作る、米粉と生米の技術。

グルテンフリー・ノンオイルの商品。

85種類を超えるメニュー。

失敗したときに原因を見つけ、立て直すための技術。

販売や発信、開業をしてきた経験。

そして、これまでお客様と積み上げてきた信頼。

これらを、一から作り直す必要はありません。

この土台の上に、

その人がこれまで歩いてきた人生。

その人の得意なこと。

その地域のお客様が求めているもの。

を重ねていきます。

玄米を大切にしてきた人なら、その経験を生かす。

地域の農家さんとのつながりがある人なら、その土地の素材を生かす。

接客を長くしてきた人なら、お客様との時間を大切にしたお店を育てる。

konayukiの技術を土台に、自分らしい商品へ育てていく。

そして、少しずつ、

「あなたが作るシフォンだから買いたい」

と言ってくださるお客様を増やしていく。

5年後には、自分の名前で商品を気に入ってくださるお客様がいて、自分のお店が育っている。

その感動を一緒に喜び合える場所が、konayuki本店でありたいと思っています。

共通して大切にするところもあります

お店は一人ひとり違っても、共通して大切にするところがあります。

粉雪シフォンの食感や品質。

そして、お客様へ分かりやすく伝えるための表記です。

なぜなら、

岡山で粉雪シフォンを食べて「何これ」と驚いた方が、旅先で別のkonayuki認定パートナーのお店を見つけたときにも、

「ここにも粉雪シフォンがある」

と安心して選べるようにしたいからです。

一つのお店が知られることが、ほかのお店にもつながる。

一人のお客様の「何これ」が、別の地域へも渡っていく。

誰か一人のお店だけを大きくするのではなく、粉雪シフォンを知っている人そのものを、みんなで増やしていく。

そして地域のお客様から聞いた声や、実際に販売して分かったことを持ち寄りながら、konayukiそのものも育っていく。

これが、私の考える「共創」です。

あなたが16年を、一から歩き直す必要はありません

ここまで読んでくださったあなたは、今どのあたりにいるでしょうか。

お菓子を作ることが好き。

家族や友人から「おいしい」と言われるとうれしい。

いつか販売してみたい。

小さくても、自分のお店を持ってみたい。

でも、

「家族は賛成してくれるかな」

「田舎でもお客様は来てくれるのかな」

「失敗したらどうしよう」

「商品は作れても、売り方が分からない」

そんなところで止まっている方もいると思います。

私がお伝えしたいのは、

全部を一人で完成させてから、開業しなくてもいい

ということです。

すでにある土台を使いながら、自分のお店に必要なことを一つずつ身につけていく道があります。

その分、自分の時間を、

地域のお客様を知ること。

自分のお店を育てること。

「また買いたい」と言ってくださる方を増やすこと。

そこへ使うことができます。

あなたの町にしかない「何これ」を

地域で育った果物。

農家さんのお米。

そこで暮らしている人たち。

そして、あなたがこれまで歩いてきた人生。

そこに、konayukiの技術を重ねる。

すると、同じ粉雪シフォンを土台にしていても、まったく同じお店にはなりません。

私は、その違いをなくしたいとは思っていません。

壊れやすい素材を、無理に変えずに抱き込んで、ふんわり立ち上げる。

粉雪シフォンでずっとやってきたことを、人やお店づくりでも続けていきたいと思っています。

konayukiの技術。

あなたが持っているもの。

地域のお客様が求めているもの。

この3つが重なったところに、

あなたの町にしかない、新しい「何これ」が生まれます。

それが、konayukiの共創型開業です。

次回は、共創型開業を始めた仲間たちの「その後」

今回は、

一般的なフランチャイズとも、

一人ですべてをゼロから作る開業とも違う、

konayukiの「共創型開業」についてお話ししました。

次回は、実際にこの道を歩き始めた仲間たちが、その後どのように変わっていったのかをご紹介します。

一人で活動していたときと、何が変わったのか。

自分のお店を持つことが、どんなふうに現実になっていったのか。

実際の姿を通して、お伝えしますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

自分のお店を持ちたいと考えている方へ

konayukiでは、米粉シフォンケーキの技術を土台に、自分らしい商品へと育てながら、販売やお店の開業を目指す方を応援しています。

「いつか自分のお店を持ちたい」

「好きなシフォンケーキを仕事にしてみたい」

そんな思いを、一歩ずつ形にしていくための学びが、konayukiの共創型開業です。

米粉と生米のシフォンの技術を学びながら、、商品づくり、販売の準備、お店づくりまで、一人ひとりの目標に合わせて学びを進めていきます。

konayukiの世界を一緒に広めていく「メゾン養成講座」は、年3回(1月・5月・9月)受講生を募集しています。

講座の詳しいご案内や最新の募集情報は、公式LINEからご確認いただけます。

konayuki共創型開業&自宅開業にご興味のある方は

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