リピーターが生まれるお店と、そうでないお店の差 おうちテイクアウトを人気店にする方法②

粉雪シフォンの日常

前回の動画やブログを見てくださった方、ありがとうございました。

第1話では、私が自宅の壁に穴を開けて、小さな受け渡し窓口をつくり、おうちテイクアウトを始めたお話をしました。

そして、オープン初日からシフォンケーキが完売したこともお伝えしました。

この話を聞いて、どう思われましたか?

「すごいけれど、それは直子さんだからできたんでしょう」

「もともとフォロワーがいたから売れたんでしょう」

そう思った方も、正直いらっしゃると思います。

たしかに、何も発信していない状態で、ある日突然お店を開いて、初日からたくさんのお客様が来てくださったわけではありません。

そこまでには、長い時間をかけて積み重ねてきたものがありました。

では、なぜ初日から売れたのか。

今回は、その理由をもう少し深くお話ししたいと思います。

おうちでお菓子を売る人は増えています

最近は、自宅に小さな厨房をつくって、お菓子やパンを販売する方が増えてきました。

Instagramを見ても、かわいい焼き菓子やケーキを作っている方がたくさんいらっしゃいます。

写真もきれいで、ラッピングも素敵で、

「これなら売れそう」

と思う商品がたくさん並んでいます。

ですが、現実を見ていると、始めた方全員が長く続いているわけではありません。

最初は、家族や友人、知り合いが買いに来てくれる。

オープンしたばかりということで、応援の気持ちで来てくださる方もいます。

けれど、2回目、3回目となると、少しずつお客様が減っていく。

売れないわけではないけれど、毎月安定して注文が入るわけでもない。

作っても残ってしまう日が出てくる。

そして、少しずつ疲れてしまう。

このようなことは、決して珍しくありません。

では、なぜリピーターが生まれないのでしょうか。

味が悪いからでしょうか。

私は、そうではないと思っています。

むしろ、とてもおいしいものを作っているのに、リピーターが増えない方もたくさんいます。

おいしいことは、とても大切です。

ですが、おいしいだけでは、次も選んでいただける理由にはなりにくいのです。

リピーターが生まれないお店に多い、3つの共通点

私がこれまで見てきた中で、リピーターが生まれにくいお店には、いくつか共通するパターンがありました。

1.どこにでもある商品になっている

一つ目は、どこにでもある商品になっていることです。

美味しいシフォンケーキは、世の中にたくさんあります。

焼き菓子も、パンも、ケーキも、おいしい商品はたくさんあります。

お客様から見たときに、

「ここで買っても、ほかのお店で買っても、それほど変わらない」

と思われてしまうと、次も同じお店を選ぶ理由がなくなります。

最初は近いから買ってくれた。

知り合いだから買ってくれた。

オープンしたから応援で買ってくれた。

でも、その次に必要なのは、

「あそこの商品じゃないといけない」

と思っていただける理由です。

おいしいだけではなく、

「この食感は、ほかにはない」

「この素材を使ったものは、ここでしか買えない」

「この季節になったら、あの商品を食べたい」

と思っていただけるものが必要になります。

2.買う理由が価格だけになっている

二つ目は、価格だけで選ばれていることです。

始めたばかりの頃は、

「まだ自信がないから」

「高くしたら買ってもらえないから」

と、安い価格をつけてしまう方が多いです。

たしかに、安いと買っていただきやすくなることはあります。

ですが、

「安いから買う」

というお客様は、もっと安いお店が出てきたら、そちらへ行ってしまいます。

また、材料費や箱代、光熱費が上がっても、値上げができなくなります。

自分の時間や手間を価格に入れられず、売れているのに利益が残らない状態にもなりやすいです。

価格で選ばれるお店ではなく、

「この商品なら、この金額を払いたい」

と思っていただけるお店を作らなければ、長く続けることは難しくなります。

3.作り手の顔や想いが見えない

三つ目は、作り手の顔が見えないことです。

これは、意外と大きな差になります。

おうちテイクアウトは、スーパーやコンビニで商品を買うこととは違います。

大きな会社の商品ではなく、自宅の小さな厨房で、一人の作り手が作った商品を買う。

だからこそ、お客様は商品だけを見ているのではありません。

どんな人が作っているのか。

なぜ、この商品を作っているのか。

どんなことを大切にしているのか。

家族に食べさせても安心なのか。

その人から買っても大丈夫なのか。

そうした部分も含めて見ています。

そして、

「この人が作ったものだから買いたい」

と思っていただけたときに、リピーターが生まれます。

逆に言えば、

・ここにしかない商品がある
・価格以外の価値がある
・作り手の顔や想いが見える

この3つを作ることができたお店は、とても強くなります。

クリスマスケーキを250台販売した生徒さん

私の生徒さんの中に、クリスマスケーキを250台販売した方がいます。

最初は、ごく普通のおうちテイクアウトから始まりました。

大きな店舗があったわけでもありません。

有名なパティシエだったわけでもありません。

最初からたくさんのお客様がいたわけでもありません。

それでも少しずつ地域のお客様に知っていただき、今では、その地域になくてはならないお店へと育っています。

「この方には、特別な才能があったのではないですか?」

と思われるかもしれません。

もちろん、ご本人の努力はあります。

ですが、特別な人だったから成功したわけではありません。

大きく変わったのは、主に3つです。

一つ目は、どこにでもある商品ではなく、ほかにはない味を持ったこと。

二つ目は、商品だけではなく、作り手としての自分の世界観や想いを伝えたこと。

三つ目は、すべてを一人で抱え込まなくなったことです。

商品を作る。

写真を撮る。

文章を書く。

販売する。

予約を管理する。

お客様へ連絡する。

原価を計算する。

新商品を考える。

これらを全部、一人でゼロから考え続けるのは、本当に大変です。

技術だけではなく、販売や発信の土台があり、相談できる人や一緒に進む仲間がいたからこそ、商品を育てることに力を使えるようになりました。

その積み重ねが、クリスマスケーキ250台という結果につながったのです。

なぜ、県外から車で買いに来るのか

私のお店にも、兵庫県や広島県から、車でシフォンケーキを買いに来てくださるお客様がいます。

岡山まで、高速道路に乗って来てくださるのです。

わざわざ時間を使い、ガソリン代や高速道路代をかけて来てくださる。

その理由は何だと思いますか?

答えは、とてもシンプルです。

「ほかでは買えないから」です。

スーパーでも買えるもの。

近くのお店でも買えるもの。

インターネットで、いつでも買えるもの。

それであれば、わざわざ遠くまで来る必要はありません。

でも、

「ここでしか買えない」

「この人からしか買えない」

「このシフォンを食べたい」

という理由があるから、お客様は時間とお金をかけて来てくださいます。

これが、ブランドの力です。

ブランドというと、ロゴやおしゃれな箱、高級なデザインを思い浮かべる方もいるかもしれません。

ですが、本当のブランドは、見た目だけではありません。

お客様の中に、

「ここじゃないといけない」

という理由が育っている状態です。

私も、最初からブランドを考えていたわけではありません

私がシフォンケーキを作り始めてから、今年で16年になります。

ですが、正直に言うと、最初の頃はリピーターが生まれる理由など考えていませんでした。

ただ、おいしいシフォンケーキを作りたい。

もっとふわふわにしたい。

もっと口どけをよくしたい。

どうしたら喜んでもらえるだろう。

その一心で作っていました。

もちろん、それも大切な時間でした。

商品がおいしくなければ、長く選ばれることはありません。

ですが、続けていく中で気づきました。

お客様が何度も来てくださる理由は、味だけではなかったのです。

konayukiのシフォンケーキは、米粉やお米を使い、グルテンフリーでノンオイル。

それでも、ふわっとして、口の中でじゅわっとほどける食感を大切にしています。

小さなお子さんからご年配の方まで、家族で食べていただきやすい。

季節ごとに旬の素材を使うため、来るたびに新しい商品に出会える。

そして、

「直子さんが作っているものだから安心できる」

「直子さんが選んだものなら食べてみたい」

そう思ってくださる方が、少しずつ増えていきました。

商品のおいしさ。

体へのやさしさ。

季節を感じる楽しさ。

作り手への信頼。

そのすべてが重なり、オープン初日の完売につながったのだと思っています。

リピーターは、ある日突然生まれるものではありません

リピーターというと、一度買ってくださったお客様に、また連絡をすれば来てもらえると思われるかもしれません。

ですが、本当のリピーターは、お願いして戻ってきてもらうお客様ではありません。

「また食べたい」

「次の商品も気になる」

「あの人から買いたい」

と、お客様自身が思ってくださる状態です。

これは、ある日突然できるものではありません。

商品の品質を守ること。

発信を続けること。

お客様との約束を守ること。

季節ごとに楽しんでいただける商品を考えること。

自分が何を大切にしているのかを、言葉にして伝えること。

そうした小さな積み重ねの先に、リピーターがいます。

「ここじゃないといけない理由」は作れます

今回お伝えしたかったのは、リピーターが生まれるお店には、

「ここじゃないといけない理由」

があるということです。

そして、それは特別な才能がある人だけに作れるものではありません。

仕組みとして作ることができます。

どんな商品を扱うのか。

誰に届けるのか。

どんな価値を伝えるのか。

作り手として、何を大切にするのか。

お客様に、どんな気持ちになってもらいたいのか。

これらを一つずつ決め、商品と発信をそろえていくことで、選ばれる理由は育っていきます。

次回は、その

「ここじゃないといけない理由」

をどのように作るのかについて、

「素材」「健康」「感動」

という3つのキーワードから、もう少し具体的にお話しします。

美味しいだけでは売れにくい時代に、何を届ければ選ばれるのか。

おうちテイクアウトを始めたい方だけではなく、すでに販売を始めているけれど、リピーターが増えずに悩んでいる方にも、ぜひ見ていただきたい内容です。

YouTubeチャンネルでは、おうちテイクアウトの始め方や、選ばれるお店を作るために必要なことを、全12話でお届けしています。

ぜひチャンネル登録をして、次回もご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

konayukiの直子でした。


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